雨の中の歌いびと

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あまりに綺麗な音色で。雨の中にいることを忘れてしまう。 「────」 胸をぎゅっとつままれた気持ちになり、ずっと聞いていたいと思わされる。 もう一度彼女の方にちらっとだけ振り向く。 「…!」 彼女はきっと僕に気づいていないんだろう。 片手に持っているのは白杖だ。 つまり目が見えていないのだろう。
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