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「落ちてたまるかー!! 臓物いやだー!!! 死ぬもんかー!!!!」    わたしは根性でひまわりのでっかい葉っぱを両手でつかむ。あいたたた、腕が突っ張る──!! 手を離さないよう、しばらく踏ん張ってがんばったけれどダメだった!  葉っぱの根元からポキッと折れた! なにくそ負けるか──!! こうやってつかまっては落ちてを繰り返せば落下速度が段々落ちて行って地面に激突するころにはスプラッタ死体化する速度じゃなくなってるはず!  無事で済むかは知らないけど。臓物エンドじゃないだけで打ちどころ悪くて死ぬかもしれないけど!   「こなくそー!!」  懲りずに葉っぱを掴もうとしたら身体になにかとぶつかったような衝撃が来た。え、まだ地上まではるか遠くのはず。  目の端で金色がキラキラした。まるで恋焦がれる彼の、後ろで一つに結んだ金髪みたいな──。
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