お子様にはまだ早い

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優太は自分で言うのもなんだが、正直地味だ。 顔は不細工ではないと自分では思っている。 不細工とは言われたことがないからだ。 けれど、顔の作りは何の変鉄もない。 よくボヤッとしてる、とは言われるがよく分からない例えだ。 染めたことのない黒髪に天使の輪が輝いていて、サラサラしている以外自分でもアピールポイントは無い。 頭の出来は正直悪い、と思う。 思うというのは、教科毎にバランスが悪いからだ。 そして、悪い科目が多いのが理由だ。 スポーツも普通にこなせるものの、飛び抜けて上手くはなく、力の必要な物と泳ぐ系統は苦手と言えた。 つまり、どこからどう見ても考えても平凡で、この人生で表舞台で輝いたことは一度たりともないと言える。 強いて言えば保育所の発表会でやった『村人その2』で、自分だけにスポットライトが当たり、その時にいつもは出ない大きな声が出て、両親や先生から沢山誉められた時くらいだろうか?
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