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おっとりした声で現れたのは、保健室の主である真鍋だった。
年齢は知らないが、定年まであと少しといったところだろう。
白髪の混じった髪と皺の刻まれた顔を見れば分かる。
ニコニコと優しい顔をして、二人を見ていた。
「二人とも何してるの?仲良いのねぇ」
どこをどう見たら、そういうコメントが出るのか分からない。
とりあえず、この悪魔な男から救いだして欲しい。
「せ、先生 !!あの、体育で転んでしまって…」
「あらまぁ、怪我してるの?じゃぁ保健室へいらっしゃい」
優太の側まで来て傷を確認した真鍋は、優しい笑みを浮かべた。
「歩けるかしら?」
「あ、はい」
「ん~でも、結構傷が…」
優太の返事などお構い無しで、側に居る甘凱に問いかける。
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