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「じゃ、またね~」
「今度、例のヤツ誘ってね」
「これ、甘凱くんにも送っといてあげるね」
女子が各々好き勝手言いながら、廊下を横切っていった。
「いらねぇし」
女子の群れが過ぎ去ると、甘凱は呆れた声で呟いた。
「…」
もう顔を上げてもいいだろうか?
優太が様子を伺うと、元々あまり人通りの少ない場所なだけに、数人がチラチラこちらを見ては通り過ぎて行った。
「クソッ。お前のせいでとんだ迷惑だ。仲が良いとか勘違いされたら最悪だ」
「うっ。ご、ごめん…」
「…チッ」
舌打ちされて益々恐縮する優太を抱いたまま、甘凱は眞鍋の後ろから、保健室へと向かった。
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