1. 始まりは、地に落ちた雪のように

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 何故そんな表情や眼差しをするの?  その思いをルリフィーネへ伝えようとする。  しかし、まるでスノーフィリアの問いかけをわざと遮るかのように、ルリフィーネは馬車の扉を勢いよく閉めてしまう。 「ここもいつ危険に晒されるか解りません。まだ安全なうちにどうか……!」 「いやあ! ルリまで離れないで!」  馬車の扉が閉まった音を聞いた御者は、姫とその使用人が会話中であろうとも出発する。  声が枯れるくらいに叫び、ルリフィーネと一緒に行きたい、離れたくない思いを伝えようとした。 「ルリ! ルリ! ルリーーーー!!!」  しかしその願いが叶う事は無く、馬車は無情にもルリフィーネから、そして育ってきた宮殿からどんどん離れていく。 「どうかご無事で居てください。そしていつか……」
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