48. 転機は急に訪れて

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 でも、本当にそんな夢のような魔術があるのなら……。  ココを人間だった頃に戻せば……。 「ふぅ、次で最後にしましょう。私も年でしょうか、少々疲れてしまいました」 「ごめんなさいね、じゃあこれで最後よ。秘密結社トリニティ・アークの起源と、本拠地の場所を教えて欲しい」  ユキが僅かな希望の光に委ねようとしている最中、ブカレスは一つだけため息をつき、最後の話にしようと提案する。 「残念ながら、本拠地の場所はわかりません」 「正教でも捕捉が難しいというわけね」 「いや、そういう意味ではなく、彼らは特定の本拠地を持っていないのです。支部的な場所をいくつも抱えてそこを移動しているか、普段は平民を装って生活しているかどちらかでしょう」  国の高官を取り入れている程に大規模な組織な割には、意外と定められた本拠地は無くて、まるで新世界のような事をしているのだなとユキは思った。 「あれ、じゃあ魔術兵器の研究施設とかは?」 「元々、大戦時に各国がアーティファクトの新規開発や製造をしていた場所を流用しているようです。閉鎖はされていても、取り壊している場所は少ないでしょうからね」  という事は、魔術兵器はいろんな国の施設で作られている?     
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