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 高城瞳は認知発達ロボティクスを開発することに成功した。ロボット自身が学習する。しかし、ゼロモーメントポイント制御の問題があった。  人間のように跳躍することが出来ないのだ。  ガシャンガシャンと固い動きになってしまう。  最近は瞳のことも認識しているようだ。 「ワンズギルドって知ってるか?」  安田が言った。 「知らないわ?」 「なんでもメチャクチャ強い刀らしい。ロボットでも化け物でも斬ることが出来るらしい」 「そりゃあ心強い」  最近、出光市でゾンビが目撃された。 「怪物が襲って来ないとも限らないわね?」 「ワンズギルドは悪人を10人以上倒さないと発揮しないらしい」 「ふーん?」  数年後  タクヤはワクワクしていた。彼はタカシや静香とは幼馴染みだ。  独立行政法人産業技術総合研究所(産総研)に所属している。アニマルセラピーのPAROの開発などに携わった。アザラシタイプのロボだ。  エレベーターの↓を押した。  すぐに上がってきた。  乗り込みポケットからカードを出し、カードリーダーに通す。暗証番号を入力する。  エレベーターがゆっくりと下降する。 「俺、子供の頃の夢がガンダムのパイロットになることだったんですよ?スゲー夢が叶う」 「冗談いってる場合なの?」   先輩の三枝亮子がドライに言った。1階を通り過ぎる。  扉が開いた。  タクヤは爪を噛んだ。  亮子は癖がカミーユに似ているな?と思った。  アムロもいいが、Ζのカミーユはもっと好きだ。  巨大なロボットが鎮座していた。  人間と一体化するタイプで、原型は福祉介護機器、ロボットスーツのHALだ。  人間が腕を動かすと、ロボのアームも同時に動くってゆーシステムだ。  エスカレーターでカタパルト・デッキに向かう。  般若のようなフェイスのロボットが姿を現した。  犬神マークⅡだ。  亮子がメインエンジンを動かした。  ウィーン!って音とともにINUGAMIの目が赤く光った。ハッチが開き終わる。  タクヤはヘルメットをかぶりコックピットに座った。丸いドームが自動的に開き、青空が見えた。  「犬神発進!」  パワーボタンをONにした。  エンジン音とともに生命が吹き込まれた。
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