<五>

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 夜が白み始め私たちの時間は終わりを告げた。 「また逢えるとあなたは言った。だからさよならは言いません」 「そうだね。いつかまた」 「ええ、行ってきます」 「いってらっしゃい」  彼は最後に泣き笑いの表情を浮かべ、私に口づけたあと庭から出て行った。  
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