雨の日、だーいすき

雨の日は嫌だ

この前、知樹に着替えを頼んだ時、ぴっちぴちの弟のTシャツを着た悠太を見て噴き出したことがあった。男というものは着せる前に大きさとか見ないんだろうか。着ている姿を見ておかしいなと思わないんだろうか。首をかしげることがたまにあるが、あまり強くは指摘しない。

今や夫は大事な戦力である。この朝を乗り切るためには必要不可欠な存在だ。子ども１人の時は晴香１人でも何とかなったが、２人となるとそうはいかない。正直、見ていてくれるだけでも助かる。もし小言など言って夫の戦意を失わせてはたいへんだ。おおよそのことは大目にみている。
「着替えたら朝ごはん、食べさせてね。」
「食べたら、歯磨きね。仕上げ磨きもちゃんとやってね。」
矢継ぎ早に指令が飛ぶ。その間に晴香は朝ごはんを食べながら、お弁当を詰め、洗濯物を干す。