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細い指で支えながら跨って、光司は薄い唇を舐めた。猛獣が舌舐めずりするのにそれは似ていた。コンドームに覆われた先がぬるつくものに触れたと思ったら、熱くてきつい肉の中に、じっくりと飲み込まれた。
「ん……んっ」
じっくりと腰を落として、光司が震えながら天井を仰いだ。細い喉が反る。白い首に桃色に血色が滲んでいる。ごくりと上下する喉仏がやけにいやらしく見えた。光司の中はきつく熱く、別の生き物のようにうごめいてじわじわと締め付けてくる。搾られるようだった。動かれたらすぐイってしまいそうだった。友宏自身は動くどころか何もできなくて、ただ腰の上に跨る光司の腿を掴んでなす術なく息を止める。光司の薄い腹の中に入っているのだと思うと堪え切れないような気持ちになったが、それをどうにかする方法なんて知らなかった。
「あー……どうしよ……動けねぇ」
半笑いの光司が呟いた。柔らかな髪が額に落ちている。それをかき上げることもせず、光司は首を傾ける。
「トモ……どうしよ。当たりそう」
「え?」
「だめなとこ。気持ちよくなりすぎるとこ……ほんとは気持ちよくしてやるつもりだったんだけど、これダメだわ……おれの方が先にイッちゃう」
「俺、最初からもうダメなんだけど……」
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