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「睦月ぃ! 遅いよぉ緊張した! なんで二人にするの?!」
「え? ちょうどいいなーって……ごめん?」
「いや鍵忘れた俺が悪いんだけど」
「マミはむしろラッキーじゃん?」
「ラッキーだけど! コンディションとかあるし! 今日睦月にしか会わないと思って普通だし!」
「普通でいいじゃん?」
「よくないよぉ……無理もうダメ……」
マミが真っ赤になって首を振るので、助けを求めて睦月を見た。睦月は涼しい顔で首を傾げている。
「写真とか撮ってもらえば?」
思わずコーヒーを倒しそうになった。
「睦月、その、俺の顔とか一応売り物なんだけど」
「マミはその辺大丈夫だと思うけど」
「いや、俺も撮られるときは一応コンディションとか考えるんだけど……いやいいけどさ」
「マミ、いいってさ。スマホ貸して」
睦月は勝手にマミと友宏の間の席に座り、テーブルの上のマミのスマホを取った。勝手にカメラを起動する。
「マミ、ちょっと寄って。友宏もこっち」
カメラを構えた睦月に乱暴に引き寄せられて驚いた。マミがおずおずと睦月にくっついて、睦月を間に挟んで三人で並んだ。
「とるよー」
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