172人が本棚に入れています
本棚に追加
それから「へ?」といって見あげると、やっと目をあわせてくれた。
だから俺は嬉しくなって笑った。
すると佳奈は歪んだ笑顔を見せてから、大きな声で泣きはじめた。
だから俺は佳奈の頭をずっとなでていた。
ずいぶん前に佳奈の頭をこうしてなでたことがあることを思い出した。
でも、そのときなにがあったのかは思い出せない。
あとで佳奈に聞いてみようと思った。
佳奈は泣きながらおでこを胸にぐりぐり押しつけた。
佳奈が動くたびに、あそこにあらたな刺激が伝わる。
もう遠慮することもなく、佳奈の小さな頭、なだらかな肩、薄い背中、くびれたウエスト、ふくらんだ腰、丸いおしりをゆっくりなでていた。
頭の中でそのラインが描かれて、さらに気持ちが高ぶっていく。
それよりもタオルケットをはがしてこの目で見てみたいと思う。
やっと泣きやんだ佳奈が、下からのぞきこんでいた。
「祐ちゃん、ごめんね……」
「え? なにが?」
「うーん。いろいろと……。それより、さっきの……、もう一回、いって」
その佳奈の視線や仕草に興奮がさらに高まり、あそこはもう限界に近づいていた。
「佳奈、ずっと好きだった。愛してる」
じっと目を見たまま表情をゆるめる佳奈の顔を両手で包んだ。
佳奈は心ここにあらずといった表情をしている。
最初のコメントを投稿しよう!