第一章 祐一郎

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それがまた見たこともない表情でなんともかわいらしい。 押しつけられる佳奈の胸の感触が気持ちよくて、俺は少し興奮していた。 驚くことに佳奈は俺にすべての体重を預けるような体勢で眠っていた。 佳奈は背が低くきゃしゃなので重くはない。 最近少し寒くなってきていただけに、温かいふとんのようだ。 佳奈の柔らかい胸が押しつぶされて、それがあまりにも気持ちよすぎる。 不純な動機ではなくふと気になって、佳奈の胸のあたりに手を伸ばした。 心の中で「ごめん」と謝りながら、そっと指の先でふれた。 俺の右手の中指は佳奈の肌にふれていた。 柔らかいおっぱいに押し返された。 なんと佳奈も裸なのだ。 温かいわけだ。 気持ちいいわけだ。 どうして佳奈まで脱いでいるのか?  どうして抱きついて眠っているのか? 疑問には思うが、佳奈をおこして聴く気にはならない。 それよりもずっとこのままでいたい。 こんな関係になりたいとずっとあこがれていたけれど、不甲斐ない俺はそのずいぶん手前の一歩すら踏み出せなかった。 佳奈がどうしてこんなことをしたのかはあとでゆっくりと尋ねてみることにして、いまは佳奈の柔らかさと温もりをしっかり記憶に刻んでおこう。 佳奈が不思議な声を発した。夢でも見ているのだろうか?     
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