第一章 祐一郎

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それよりも、ひとつ疑問があった。 目覚めて佳奈にふれていることに気づいてから、俺の興奮は高まっている。 当然あそこも元気になっている。 それを佳奈の身体に押しつけてしまいそうな体勢なのに、その窮屈感がなかった。 ズボンに押さえつけられている感触はなく、自由に伸びあがっている感じなのだ。 佳奈をおこさないようにゆっくり右手を自分の腰に伸ばした。 どのズボンをはいていたかを確認しようと思ったからだ。 しかし、どこまで手を伸ばしてもズボンにふれることはなく、手は佳奈の足にあたったようであわてて手を引いた。 どうやら俺はズボンをはいていないようだ。 トランクスすらはいていない。 佳奈がいるのに全裸になっている?  酔っ払って脱いでしまったのか?  なにか佳奈に失礼なことをしてしまったのか? 記憶にないことを恐ろしく感じた。 佳奈を傷つけていないことを信じたい。 でも、傷つけられた佳奈がこんな体勢で眠ることはないだろう。 念のため、佳奈がジーパンをはいているか確認しようと思った。 佳奈の細くくびれたウエストに手をふれてどきどきした。 そこからあまりふれないように手を下に滑らせていく。 俺はごくりと唾を飲みこんだ。 腰のふくらみにふれ、おしりの丸みにふれてしまった。     
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