葉瑠花のきになるあの人は?

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あやめside。 「お母さん、電話だよ。」 末娘の穂乃花に呼ばれる。携帯が主力の今の時代に家電?誰だろ? 「あやめ、久しぶり」この声…。 「えっ、律花ちゃん?」 お相手は学生時代ピアノのライバルであった音無律花ちゃんであった。 「私の結婚式以来ね。」 「うん、年賀状のやりとり位だったから。それよりどうしたの?」 「うちの息子がね…。」声のトーンが落ちる。 「確かはると同じ年だったよね。」 「うん。」悲しそうな律花ちゃん。えっ、まさか…。ね 「三重県にいっちゃったのよぉ~。」泣きながら叫ぶ律花ちゃん。「えっ、三重に?」 「そう、私と違って優秀でね。中3の模試で全国2位だったの。」「すごいじゃない。」 「…。ずっと2位だったのよ。どれだけ勉強してもずっとね。」「…。なんかごめんなさい。」たぶん1位とるためにがんばったんだろうなぁ。でも、1位は…。うちの葉瑠花だよなぁ。 「それでね。1番の奴を負かしてくるって三重の四日市にいっちゃったの。第1高校に、もう、心配で。」 「…。」 「はるちゃんでしょ?1位。」 「うん、なんだかごめんね。」 「あんたのとこ血統がよすぎなのよ。」 「奏汰君だったよね。じゃあSクラスだからはると同級生だね。」 「ねえ、子供達に内緒にしておかない。」 「んっ、私達の事?」 「子供達がどうなるか面白そうじゃん。はるちゃんがうちにお嫁に来てくれるかもしれないじゃない。」 「奏汰君がはるを気に入るのかな?あの子みため小学生よ。」 「だから、情報なしのが面白いんじゃない。」 「確かにね。わかった。奏汰君は月島のSPに頼むから安心して。」 「流石天下の月島グループね。お願いするわ。」 「なにかあったら連絡するね。」 さてさて、二人はどうなるのかな。 「お母さん。私遅刻確定なんだけど…。」 「キャー。ごめん、穂乃花。今すぐ準備するから。」 娘に呆れられながらバタバタしてしまう母であった。
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