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「バレバレなんだよ。お前達の気持ちなんて。大体、お前らぐらいだぞ。お互いの気持ちに気づいていないの。……千穂。俺が嘘の告白してお前が斗真の家に行く事くらいお前は斗真の事が好きなんだよ。斗真。お前の初恋が叶って良かったな」
「嘘、だったの」
千穂はあっけにとられたような表情をした。きっと今の僕も同じ表情なのだろう。
「俺は親友として千穂の事は好きだが、それはライクであってラブじゃない」
「もう、なんなのよ」
千穂は非難めいた声を出した。
「そうだぞ。僕は大和の胸倉まで掴んで。それがお前の芝居だったなんて」
大和は笑った。
「いやー。いいものを見せてもらった」
そう言って鞄を持って立ち上がった。
「なんだよ。帰るのか」
「末永くお幸せに。お2人さん」
そう言って大和は部屋を出た。
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