有美
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った。 美奈ちゃんを選べば千穂ちゃんはこのまま。千穂ちゃんを選べば美奈ちゃんを失う。 「有美ちゃんって優しいんだね」 千穂は眉を下げて笑った。 その笑顔が悲しそうで、千穂ちゃんはどれほど孤独だったのかが伝わった。 「……今日の放課後、一緒に遊ばない?」 いいの? と千穂ちゃんは聞き返した。 「うん。2人で家で遊ぼう」 私は千穂ちゃんの手を取った。 「約束ね」 千穂ちゃんの手はとても温かかった。
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