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「さて、話は済んだし帰るよ」
「あら、もう少しいたら?」
「善は急げって言うだろ」
そう言うとミヨちゃんはウフフと笑って「それなら尚更、先にやることあるんじゃない」と視線を庄助の肩越しに送って「もう出てきていいわよ」と言った。
庄助は振り返ると、そこにはナオちゃん達が立っていた。
「庄ちゃんの店に行きづらくなったからって、うちを溜まり場に使おうとしてたのよ。だから早く仲直りして」
「仲直りも何も俺は怒っちゃいないし、こいつらが勝手に…」
「そういう事じゃないの。これだから男は……」
ミヨちゃんはぶつぶつ文句を言い始めたから、なんか可笑しくなってきて思わず声を出して笑ってしまった。
「なに笑ってるのよ」
「悪い悪い。仲直りするから。ただ一つ条件がある」
庄助はみんなに向かって、一人一人の目を見た。
「協力して欲しいことがあるんだ。好き勝手うちの店を溜まり場にしてたんだ。文句は言わせないぞ」
そう言うと、みんなはニッて笑ったから、庄助もニヤッと笑い返した。
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