僕の雨-2

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目を開ける。 すると僕は、また声を上げてしまった。 暗闇だった。いや、チラチラと何かが光っている。 背中にはザラザラとした壁を感じる。どうやら仰向けに倒れているらしい。 しかも足元にザブザブと、水がかかる感触がある。 飛び起きると、彼方に薄靄にかかる朧げな白い丸が浮かんで、ゆらゆらと揺れる地表を照らしていた。ここは……海岸なのか。 自分の体を見れば、波打ち際に足を放り出し、全身びしょ濡れだった。 服も、普段着のジーンズと適当な半袖のシャツだ。 周囲を見渡すが、人影もない。 「どうしたの?」 不意に後ろから声をかけられた。 思わず振り向くと、それは君だった。僕は話しかけようとするが、驚きのあまりか声が出てこず、口だけがパクパクと動いていた。 「変な顔」 そういって、いつもの顔で笑っていた。 本当にいつもの表情をするものだから、僕は安心したのかなんなのか、つられて笑ってしまった。
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