僕の雨-1

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あの日以来、よく一緒に帰るようになっていた僕らは、この日もいつも通り共に下校する。 再び、夏休みの休息日に何をするか話をしながら、しかし借りた傘は僕には少し小さいのか、肩やズボンの裾を濡らしているのが気がかりだった。 おまけに、差して見たら花柄という、僕には少し気恥ずかしいものだった。 なぁ、これ……と、借りた手前ながら君に少し不満を漏らそうと思ったのだが、 「いい傘でしょ?お気に入りなんだ」 と、本当に大事にしている、という顔で答えた。 あぁ、綺麗な柄だよな、とだけ返しつつ、改めて見るその手の傘は、やはりどこかで見た気がした。 そんなことを考えていたら、唐突に、後ろから車のクラクションを鳴らされた。 狭い道の車道側にいた僕は思わず君の側に避けるが、瞬間、水たまりを踏んだであろう車からの盛大な水しぶきが僕を襲う。 僕は思わず、目を瞑った。
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