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次の週の放課後、放課後の恒例となり始めたチラシ配りに行くため、私はバックを肩に下げる。桐生院とは彼のクラスの前で待ち合わせだ。
「今日も行くの?熱心だね」
「だって、まだ、半分しか飼い主が見つかってないし」
この2週間でやっと半分の数の飼い主が見つかった。まだ先は長いが成果が出てきている。
「大変」
「でも、桐生院くんと一緒なんてずるい」
友達たちの励まし・妬みをもらいながら、後輩のクラスに向かおうとすると、スマホがなり響いた。
「もしもし、あ、飼い主募集を見てくれて…ありがとうございます。では行きますね」
「何?さっそく、飼い主が見つかった?」
スマホを切った私に、美紀は嬉しそうに話しかけた。
「うん。話が聞きたいから、元美術部の部室に来てほしいって」
「元美術部の部室?」
詩織は首をかしげる。2年前に廃部になった美術の部室はよく吹奏楽部のパート練習のときに使うことがあるらしいが、基本は使われていない。今日は雨も降っているし、桐生院の帰りに同行しないと、また動物を拾って帰りそうで不安だ、
「ちょっと行ってくる。もしも、桐生院がこっち来たら伝えといて」
「わかった。いってら~」
友達たちに見送られながら、私は部室に向かった。
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