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第6話 梟の隠密 中
■□ 神暦1342年 馬月17日 王都ハイレルト・魔法道具店 □■
ごくごく一般的な家庭に生まれた子どもであれば誰もが祈らない魔法通称、魔術に憧れる。
平民出身である俺も魔法を覚えたばかりの頃は魔術の才能があるのかどうかを調べまわったりしていた。結果から言えば、祈る魔法を使える俺には祈らない魔法である魔術を覚える必要はあまりなかったのだが、ずっと魔法と魔術を併用するスタイルで戦ってきたわけで……つまるところ元勇者候補である俺は魔法に関しては器用貧乏なのだ。
ここはハイレルトにある魔法道具店。魔術を行使するには様々なモノが要りようだ、この店では魔法に関するアイテムなどが売られている。
魔法の行使には主に3つの要素が必要となる。
ひとつめは魔法の要となる魔力。
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