第9話【初めては、保健室で……】後編

8/13
前へ
/151ページ
次へ
 腰を打ち据える。その度に、パンッ、パンッと肉と肉が打つかる破裂音を無音の室内で響かせたーー  盛った犬みたく一心不乱に腰を振る春國、オレも、気持ちいいのは気持ちいい、しかし、先と違って、気持ちいいだけなのだ。  原因は、察するべくもなく、この男、今、自分が気持ちよくなることしか考えてない。  オレのこと、おざなりになってるのと、オレも、熟れてきた感があるからかな?  それにしても、その必死になって腰を振る姿が、何か滑稽なんですけど。 「はぁ。はぁはぁ……ん? おまえ、ナニ、余裕じゃね?」 「そ、そう。てか、早くイってくんない? もう、十分だろ……」 「いや、そんなこと言われちゃよ、終われねぇな。余裕こいた、その顔、ぜってぇアヘらせるからな!」  あ、余計なこと言ったか? 春國のやつ、変なスイッチ入ったな。コレ。 「ちょっ、ちょっと、待て!」 「あ? 何だよ」 「とりあえず、コレ外してくんないかな。もう、逃げないから、ってかさ、逃げる意味、無いし」  パイプベッドに括り付けられた両手をプラプラと見せつける。  とっくにチンポ突っ込まれ、処女を散らされたのだから……。 「おっ、あ、それもそうか。ちょっと、待ってろ……」  一瞬、思案するも、素直に応じれば、ネクタイを解く春國。     
/151ページ

最初のコメントを投稿しよう!

52人が本棚に入れています
本棚に追加