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第10話【ひとりエッチにご用心】
ガチャンと玄関のドアを閉める。
「……ただいま……」
……反応がない。まだ、誰も家に帰ってないのか。
靴を脱ぎ、玄関を上がれば、トボトボと力なく歩を進めて二階の自室へと向かう。
あの後、寝起きざまに続けて三発も出しやがって、こっちの身にもなりやがれっての。手持ちのゴムが無くなり、ようやく解放されたのだ。
忌々し満面の笑みを浮かべた春國の顔が思い起こされる。
なんかムカつく。バカ春、バカ春、バカ春。
「はぁ、今日は、めっちゃ、疲れるわぁ……」
ベッドに腰を降ろすと、そのままボスッと倒れ込み、部屋の白い壁紙をぼーっと見つめてた……。
無意識に唇を湿らせば、縒れて皺になるスカートを盛大に捲って、ショーツ越しのワレメをズリズリと擦っている自分に気がづく。
「ハァハァ……んんっ、はぁっ……ハァハァ」
え、何してんの、オレ。まだ、足りないの?
「違う。違うぅぅ、そうじゃなくてぇぇ! ハッ、何してんのオレは!」
自分自身に驚愕し、跳び起きた!
まずい、まずい、これは非常に不味い状態だろ!
嗚呼、邪念にまみれてる、清めなければ。
そう、こう言う時こそ、風呂に入ってさっぱりするに限る!
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