第2話【触れるな危険?】

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 自分の甘ったるい声が耳に入る。ピクピクッと腰が浮き、身体中で痙攣起こし今まで以上の快感にヤられる。 「はぁ……はぁはぁううっ、オンナって……」  ヤバくね。流石にこれ以上は。  頭では止めようとするも、手が勝手に動いてしまう。  さらなる快感を求めようとし、手が短パンの下に潜り込もうとした時、ピィィィィ!  ヤカンから沸騰を知らせる音が鳴り響いた!  はっ! オレは何やってた!   その場から勢い良く立ち上がるが、少しふらついてしまう。 「うっ、早く火を止めないと」  オレは急ぎ台所(キッチン)へ向かった。 「フーフー、ズルズル」  オレはムスッとしながらカップラーメンを啜っている。  ああ、最低だ。クソクソ、うぅぅっ。  あれ以上やってたら、たぶん……余計な事を考え過ぎる。  こ、これは何としても、元に戻らないと。  オレは決意を新たにして目の前のカップラーメンを平らげた。 「ふぅ、美味かった。ご馳走様でした」  ぽんぽんっと腹を摩り、手を合わせ食事を終えた。  ピンポーン! 呼び出しベルが鳴った。  ん? 誰か来たな?  俺は室内ホンの受話器を取り呼びかける。 「はい? どちら様?」 「あっ! 樹里(イツキ)悪いけど玄関開けてくれない」  受話器の向こうから聞き覚えのある声がする。  あ?! 樹乃(タカノ)か。     
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