第2話【触れるな危険?】

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「タカ姉か、ドアくらい自分で開けろよ」 「いいから早く! 荷物がいっぱいで手が離せないのよ」  樹乃(タカノ)は声色を強め少し不機嫌になる。  はぁ、マズイ、早く行かねば。 「ああ、わかったから。すぐ行く」  急ぎ玄関へ向えば、サムターンを回し開錠してドアを開けてやる。 「おかえり、タカ姉」 「ただいま! ハイ、これ持って」  ドアを開けると、同時に樹乃(タカノ)は両手いっぱいに提げた紙袋やビニール袋を俺へと渡してきた。 「おっ、重い! 何、買ったんだ?」  予想以上の重さに戸惑ってしまう。 「落とさないでね。卵入ってるから」  オレに注意を促すと、樹乃(タカノ)は玄関の段差に腰掛けると、編み上げのサンダルを脱いだ。  サンダルを脱ぎ玄関を上がった樹乃(タカノ)は、オレが持つ荷物の紙袋だけを選び取る。 「着替えてくるから、いつき、その荷物、冷蔵庫に入れて置いて」  そう言い残し樹乃(タカノ)は、二階へ上がって行く。  オレは手に持ったビニール袋を覗き込む。  ああ、今日の晩飯か。ビニール袋には、肉や野菜、卵など食材が入っていた。  俺は台所(キッチン)へ行き、冷蔵庫に食材を詰め込んだ。  おお! これこれ、冷蔵庫ってのはこうでなくちゃ。     
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