第1話【チェンジ】

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 恥ずかしさと怒りで、言葉にならない声をあげ、俺は髪を掻き毟る。 「落ち着けオレ……ここは、冷静に行こう」  深呼吸をして気を鎮めた。  まともに相手する事はない……。  さて、薬はまだ残っているから、とりあえず使い切ってしまわないと勿体ない。  継続は力なりと言うしな。  少し意味が違うか……まあ、いいや。  薬を使い切ったはいいが、何の変化もみられない。  ちっ、やっぱりインチキ商品だったか。 「はぁ、勿体ねぇ。もうすぐ夏休みが終わるってのに、これじゃ休み前と何も変わんねぇよ。やっぱ世の中そんなに上手くいかねぇな……」  ベッドの上で不貞腐れ、ボヤき入れつつ、横になると、俺は、そのまま寝入ってしまった…………。  カーテンの隙間から差し入る日の光が顔に当たり目が覚める。 「ふっ、はああ」  俺は欠伸しながら布団の中で背中を反り返し伸び上がったら、ベッドより起き上がる。  全身がぶるっと震え尿意を催せば、一階のトイレへと向かった。  トイレに入り、パンツをズリ下げて小便をしようとしたが…………?? 「ん、アレ? おかしいな?」  俺は下腹部に違和感を感じた。  視線を下げるが、いつも小便する時、必ず手に取るムスコの姿が見当たらない。  おい、俺のムスコよ、どこ?     
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