第7話【学校へ行こう】

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 服を整えリボンを結び直して鏡に映る自分の姿を見回した。  よしっ、何処もおかしいとこないな。  それじゃ、行くか。  女子トイレを出ると、春國の姿は何処にもなかった。  ふぅぅ、良かった……でも、何だろこのモヤモヤ感は。  べっ、別に、何か期待してた訳じゃないし。  マジで、オレおかしくなってねぇか。 「ああ! もうっ! 面倒臭せぇな……全部アイツの所為だ!」  一人ぐちぐち言いながら改札をくぐる。  駅を出ると目の前に現れたのは、綺麗にアスファルトで整備されたつづら折りの坂道。  学校は坂道を登り切った高台に建っている。  真夏の坂道はまさに地獄。春國、曰く、自転車乗り(ローディー)には天国みたいな所らしい。  休み明けで、久々の学校だから緊張する。  こんな姿になったけど、ちゃんと受け入れてくれるかな。 「はぁ、気が重い。けど、ここまで来たから」  逃げたい気持ちを抑えて、オレは学校に向かうべく、坂道を登り始めた。 「いーつーきー」  いきなり、肩を組まれ耳元で恨みがましく名前を呼ばれた。 「ひっ! なっ春國!」 「ツレねぇぞ。いつき、勝手に先行くなんて」  春國は含み在る笑みを浮かべて言ってくる。 「はっ? トイレ出たら、お前いなかっただろ」 「俺も便所行ってたんだよ」     
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