第7話【学校へ行こう】

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 中肉中背の平凡な体型だけど、脱いだら凄い系で、意外と女子から人気有り。  オレの事、わからないのが当然何だけど、面白そうだから、このまましばらく続けよ。 「オレ、火野ちゃんのクラスだけど……」 「えっ? マジか……キミ見たいな、べっぴんな子、ウチのクラスにおったか?」 「ひどいよ先生……グスンッ」  手を目元に当て態とらしく、ウソ泣きなんてしてみる。 「まっ。まままって、ちょっホンマにごめん。先生が悪いねん。こんな不甲斐ない先生でごめんやで、だから泣かんといて」  火野ちゃんは、どうしたらいいかわからず、あたふたしている。 「クッククプププフッ、ハッハハハ! ごめんごめん火野ちゃん」 「はっ? なんや? どないした?」  オレの急変ぶりに戸惑う火野ちゃん。 「悪い火野ちゃん。オレ、橘、橘、樹里(イツキ)だよ。オヤジから連絡あっただろ?」 「タチバナ? えっ、えおっえええ! おまえ橘か? マジかっ! (タチバナ)樹里(イツキ)なんか!」  目ん玉飛び出るくらいの驚きっぷりに、周りにいる先生達が、こっちを伺い見ていた。 「火野ちゃん声デカイ」 「おお、悪い。橘のお父さんから聞いてたけど、俺が思ってた以上に外見変わりすぎやろ。どないしたらこんなべっぴんになるんや。ホンマびびったで」     
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