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夜の間に
背後からでも分かるほど頬が上気している。
「…くそっ、じ…らす、なっ!」
私の指の動きに合わせて色白の腰が揺れる。細いながらも筋肉の付いた太腿の付け根が、揺れる度に零れる露にぬれていた。
美しい。
「さっさとやれよ、ボケっ!」
きれいな顔で品のない言葉を吐き散らす。
一際大きく反応する動きを繰り返すと、言葉は消え去り、ただ喘ぎ声だけが夜のしじまに響いてゆく。
四つん這いから遂に腕の力が抜けたのか、頬を布団につけている様子は泣いている子供のようにも見える。障子越しの薄明りに浮かぶ突き上げられた腰だけが妙に艶めかしい。
「っ、はっ、はっ…」
「盛りのついた犬みたいですね、先生。どうして欲しいんですか?言ってごらん…」
背後から抱きかかえている身体が、全身の筋肉をぎゅっと緊張させた。
(あ、来る…)
「ンっ!ん!…あぁっ!」
痙攣、そしてうつ伏せでぐったりと崩れてゆく身体から指を抜くと、また小さな鳴き声を漏らした。
本人よりも雄弁にわたしを誘う朱い肉縁をなぞると、そこが私を締め付けた夜の記憶が蘇って身震いをした。
汗ばんだ背中に手を滑らせれば夜が一層深くなる。
片方の手でゆっくりと自分のものを掴んで、もう一度薄い液体を纏わせる。
薄明りの中、赤く蠢くそこが、まだかまだかと待っている。
華奢な腰は、片腕でも簡単に掴みあげることができる。
柔らかい肉を左右におし拡げ、先をあてて捻じ込むように動かすと、小さく呻いた。
「まだ意識がある、足りませんでしたか?私もそろそろ限界なので、挿れますよ…先生」
最後の一言に、床に突っ伏していた顔が横を向き、まだ焦点の定まらない瞳が私を睨む。
それを確認して、引いた腰を一気に奥まで推し進めた。
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