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美里は目を疑った。確かに幼い頃、数えるほどしか会ったことがないので覚えていないとは言え、こんなに体が大きいとは母たちから一言も聞いていなかった。  おまけに母にも睦子叔母さんにも少しも似ていない。 ──あ、しまった。遠慮なく見過ぎちゃった。  美里がそう思ったタイミングで、ハツミ叔母さんはふいに笑った。顔をくしゃくしゃにし、飾らずに笑った顔があまりにも無防備で美里は見とれてしまった。美しいとか醜いとかそういう尺度ではない。大人でここまで無邪気な笑顔を見せる人はこれまで美里の周囲にはいなかった。 「おっきくなったねー美里ちゃん!ってあたしに言われたくないか」  ハツミ叔母さんはガハハと再び豪快に笑う。 「あたしも昔はこんなんじゃなかったんだけどね。向こうの食事に慣れちゃって、気がついたらこのありさま」  気取らない調子で自分の体を見下ろし、まったく気にしない様子で笑っている。 「はあ……」  呆気に取られていたが美里はそのときにはっきりと「いいな」と感じた。ろくに知りもしないハツミ叔母さんに好意が芽生えた瞬間だった。 「まあ俗に言う激太り?」     
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