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6 屋上
日向は身振り手振りを交えて説明した。
「作業場の壁にべったりと食紅が塗られていたんです。他の所はキレイなのに、5Sを重んじているsixswordにしては手ぬるいですよね?もしかして、何かを隠すためにワザと…」
「勿体つけてないで早く言えよ」と、谷村。
「では、遠慮なく言わせて頂きます。血ですよ、blood。ここはブラックどころじゃないブラッド企業です」
「うちが血汗工場だとでも言いたいんですか?」
蒲生がブルブル震えている。
「さっきから怪しいなぁ、あんた」
日向が刺すように蒲生を見た。
「寒いんですよ!」
「キレテンナヨ!クビキリヤガッテ」
蒲生がキョロキョロした。
「オマエタチノセイ」「ガモウコロス」
「うわぁぁぁぁぁっ!」
蒲生が発狂した。
「あぁ、そうだよ!俺が塩崎を殺したんだ!」
「塩崎ってのは偽名でした。本名は金白龍、弟は研修生としてシックスソードに来ていたが、パワハラの末に自殺している」
夕凪警察署の屋上で日向は柴野に説明した。
柴野はよくここで日向ぼっこしている。
「ふーん、塩崎を撃ったのが尾藤さんってのは本当なのかしら?」
「ライフルマークが一致しました」
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