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「~っ!祝雅!先に部屋行っとけ!」
俺が階段を指して、怒鳴るように言うと祝雅はバタバタと足音を立てて逃げていった。
まだ顔が熱い…
「おい。幸太。」
ボーッとしながら、コップに麦茶を注いでいた俺に、兄貴が真剣な顔で声をかけた。
「祝となんかあったろ。ちゃんと仲直りしろよ。」
それだけ言ってキッチンから出ていく兄貴。
鋭い一言が心にズキリと刺さり、なにも言えなかった。
兄貴は昔から周りが見えていて、なんでもお見通しだった。
今日のこともお見通しってことだな。
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