俺と祝雅

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「ごめんね…隠していて…」 「あ?もういいよ、俺も避けて悪かったよ。」 シュンとしている祝雅に強く言えず、頭をかきむしりながら顔をそらした。 祝雅は先ほどまでの泣きそうな顔は、安堵の表情に変わっていた。 「…祝雅は何かしたいとかないのか?」 静寂が辛かった。 祝雅は考え込むように、握った拳を口に当て固まる。 「僕、飛行機に乗って外国に行きたいな。」 「よし、夏休みに行こう。」 俺の答えは何が来てもyesだった。 今は六月…行くなら来月か。 「幸ちゃん外国だよ!?なに言ってるの!?」 アワアワしながら俺を揺さぶる祝雅。 「あぁ、思い出作りしないとだろ?」 淡々と俺が言うと、静かになった。 笑顔が消えた祝雅は怖かった。 「その前に海にいくぞ、祝雅。」 「え!海!?行きたい!」 そろそろ暑くなり始めていたから、ちょうど良いだろう。 これからはもう逃げない。
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