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オタクに恋の風吹く
その頃、僕が血眼になって探していた70年代SF特撮があった。
幻のロボットアクション『透明ロボットクックロビン』。
スポンサーの倒産で放送が打ち切りになったが、少数の根強いファンが世代を通じて残っている。
昔は早朝や夕方に再放送していたものらしいが、現在は制作会社も解散しており、フィルムも散逸してしまってなかなか復刻できないのが実情だ。
80年代に再放送をVHSで録画していたファンが動画サイトに断片的なエピソードを細々とアップしているので、何とかだいたいの話をつかめる程度だ。
真坂にも「倶楽部七拾年」で見られないかと聞いてはいるが、まだ色よい返事はなかった。
ネット上で販売情報を漁り、マイナーな会社が商品化しているかもしれないのでレンタル店のチェックも欠かさない。
もちろん、レンタル店のチェーンにも経営方針というものがあるので、作品の傾向を見極めなければならない。
さらに、店舗によっては置いてある作品の傾向が全く違うのだ。
ときどき、クラスの生徒を見かけることもあるが、そんなシロウトどもに、この違いは理解できるものではない。
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