第一章 勇者誕生

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俺は最強だ。 こんな世界なんて退屈すぎてつまらん。こんな雑魚どもの相手なんてするわけがないだろ。 「すいません!!これだけしか持ってないんです!!」 「あ?こんだけだと?俺は二万持って来いって言ったんだけど」 くそっ!なんでこの俺が土下座なんてしなきゃいけないんだ!お前らなんか右手の封印さえ解ければボコボコにしてるのに。 「おい、明日残り持って来いよ」 男は俺の腹を一回蹴って帰っていった。 ふぅ、やっと帰ったか。まったく、雑魚の相手もつかれるぜ。 俺は漆黒の混沌をもたらす魔法戦士・ダークカオスマジックキャスター!林 将司とは仮の名、俺の邪魔をする奴はこの世から消してやる! 「あ、今のいいかも」 カバンからノートを出しさっきのセリフを書く。 林 将司中二病の高校1年生だ。校舎裏でいつも二年生に絡まれカツアゲされる。こんなことは慣れてる。 だが、見てろよ、いつかあいつら絶対に見返してやるからな! 「さぁーて、今日は何の儀式しよーかなー♪」 スキップしながら家に帰り自分の部屋に入る。 部屋にはいろんな剣や杖が飾ってあり部屋着はもちろんあの有名アニメ!闇にのまれたダークヒーロー、勇者カイザー伯爵! 「いや~今日も伯爵はかっこいいなー、誰も俺には勝てない。伯爵の名台詞!かっこいい~!」 俺は中学一年生までは普通の人間だった。でも伯爵と出会って俺は変わった。 「今日も母さん夜勤か。ファミレスでも行こ」 俺はファミレスでパスタとドリンクバーを頼み食べていて、ふと窓を見る外には酔っぱらっているのかおじさんの様子がおかしい。 するとおじさんと目が合った!慌ててそらすとおじさんがファミレスに入ってきて、よく見ると、刃物を持っているじゃないか! それに気づき店員が悲鳴をあげその人が人質に取られる。 「うるせぇ!静かにしろ!」 店員の首元に刃物を当て静かにさせる。 「もう、終わりなんだ、俺の人生終わりだ!」 何があったかは知らんが面倒なことには巻き込まないでくれ。今日の深夜に見たいアニメがあるのに。しかも、録画し忘れたー! 誰かが即座に警察に電話したのかパトカーの音が聞こえる。 「おまえら、ここで俺と一緒に死ぬんだ!」 警察が拳銃を持ちながら、ファミレスに入る。 「刃物を置いて抵抗をやめろ!」
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