気になるあの人は

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「この本はありますか?」 とメモを渡されれば、 「はい。こちらです」 「このご本ありますか?」 と小さな子供に聞かれたら、 「あっ、ごめんね。明日新しいの入るから」 「あの本は入りますか?」 「あっ、お取り寄せで一週間ほどいただきます」 という風に。 私が答えるまでもない。 もちろん予め広告的なものや、お客様には見せない、明日発売の予定表もあったりする。 けれどそれだけでなく覚えている。記憶している。当たり前のように。 ハードカバーも新書も文庫も、カバーを付けるのも早い。 大小の一枚の包装紙状の紙が何百枚と入ると、本の大きさに合わせて折り、片側あるいは両側折り込みあっという間にカバーにする。 思わず見惚れてしまう。 いや、わたしも頑張ってますけどね。
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