気になるあの人は

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掛かり付けの病院の診察券でその病院に行くことになった。 持っていた保険証と、万が一のための電話番号のメモで自宅の連絡先がわかり、30代とおぼしき娘さんが駆け付けた。 「ありがとうございました」 「いいえ。大事に至らなくてよかったです」 娘さんに深々と頭を下げられ、目頭が熱くなる。 「…そういえば、あなたでは…?」 「なにか?」 キョトンとするわたし。 「2年ほど前にお爺さんを助けませんでしたか?」 「えっ…?」
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