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04 『たまふる』
昼下がりの図書館。
私は気ままに、書架を物色中…。
この町には、結構な数の図書館がある。
その中でも、お姉ちゃんと私は、このこじんまりとした、古い図書館が好き。
何とか財団? の設立によるとかの、三階建のこの図書館は…そう、いつでも静かで、とっても落ち着いた雰囲気。
それにね…なんと! 廃盤の写真集とか、有名な童話の原書の複製とか…そういう貴重な?本に出会えることも、たまに有ったりもするのよね。
お姉ちゃんは入館するなり、三階の奥の奥にある、画集の書架へと。
さっそく、好みの一冊を見つけでもして? うっとりと、ページをめくっているのかも。
私は私で、まずは童話のコーナーへ。
のんびり散策しつつ、素敵な一冊を探してみようかな…なんて。
地上二階の貸出受付のカウンターを過ぎれば、放射状の配列に拡がる、書架の列と列と列。
その中央に位置する、ちょっとしたラウンジには、ドーナツ型の大型のテーブルと、ゆったりとしたソファが置かれてあって…。
その片隅で…宗教建築とかの? 大判のグラフ誌のページを開いたまま?
カジュアルな装いの女の子が一人…読書中というよりは、目下、絶賛お昼寝中…?
貴重そうな、そのハード・カバーのグラフ誌…汚してしまわないと良いけれど。
…ヨダレとかで。
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