喋る死体

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「彼女と僕は、まさに一心同体だったわけです。もうすぐ、僕の肉体は、土に還ります。」 「そうか。じゃあ、お別れだな。」 「あなたの名前、聞いてませんでした。」 「ああ、俺?名乗ってなかったっけ。俺は、ヤマモトヒロシ。」 「ヤマモトヒロシさんですね。この御恩は決して忘れません。」 「いいんだ。別に。俺も、こんな不思議な体験ができて、面白かったし。」 「ヒロシさん、あなた変わった人ですね。」 ヤマモトヒロシは、笑った。 「お前もな。」
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