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第7章 君は特別な贈りもの
「…ああ、いいですね。すごく、…身体全体が綺麗に見えます。そういう格好をすると、やっぱり」
モデル仕事の初日。洗面所で持参したタンクトップとホットパンツに着替え、その際に思い切りよくブラも外した。その姿で彼の前に出て行くと、エニシダさんは隠すことなく感嘆する眼差しをまっすぐにこちらに向けてくれた。
ちょっと恥ずかしくないこともないけど、きちんと謝礼も頂くことだし。これはお仕事。照れてる場合ではない。
幸い、セクシー家事サービスの顧客のおっさんたちと違ってエニシダさんは絶対に変な笑みを浮かべたり卑猥なからかいの声をかけてきたりはしないってわかってるから。わたしは極力ためらいや怯みを表に出さないよう細心の注意を払って、できるだけ落ち着き払った表情で彼の目の前に露わな姿をさらけ出した。
彼はにやつくどころか、生真面目な顔でストレートな賞賛の言葉をわたしにかけてくれた。
「やっぱり、脚。細くてすんなりしてすごく綺麗です。見えてる範囲からもそう予想してたけど…。充分長く見えますよ。伸びやかで、素敵です」
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