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「プロポーズで、彼女に赤い薔薇を100本贈りたい?」
「ダメでしょか? 彼女花の中でも、特に赤い薔薇が好きなんです。だから、サプライズで彼女にプレゼントしたいんです」
6年ぶりに、フラワーショップホワイトに、「菜々」の営業で訪れた樹利亜は、どうい訳か店長である白川瑠璃に店に入るなり、「取材をしたいなら、3時間後、ここで働いてからにして」と、強引にエプロンをつけさせられて店先に追い出されてしまった。
「ダメではないんですが。もしよろしければ、108本にしませんか? プロポーズなされるんですよね?」
「はい。でも、どうして108本なんですか?」
男性は、意味が解らず首を傾げる。
「薔薇の花束には、1本1本に意味が込められているんです。例えば、1本だと、一目惚れと貴方しか居ない。100本だと、100%の愛情です。そして、108本の薔薇の花束の意味は…」
樹利亜が、例として、1本と男性が本来注文しようとしている100本の薔薇の花束の花言葉を説明した後に、108本の花束の花言葉をを告げようとしたその瞬間…
「結婚してくださいですよね?」
「!?」
樹利亜の後ろから、スーツ姿の男性が自分達の会話に割り込んできた。
「渚くん!」
「こんにちは樹利亜さん」
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