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次の日。
お昼の休憩の時間になると樹利亜は、3日前に自分の事を助けてくれた男性がわざわざお詫びの手紙を送ってきた。
私は、そんなの全然気にしてないのに…むしろ…
『…先日は、大丈夫でしたか?』
「もう泉石さん! あれから、もう3日経つんですよ?」
『でも…』
『そうだ! だったら泉石さん! 今日一緒に食事でも?』
『えっ!』
『なんで、驚くんですか? 先に誘ったのは泉石さんですよね?』
何故か電話に出て彼、泉石渚さんの方が驚ている。
そんな渚に樹利亜は、最終手段の言葉を掛ける。
「私どうせ家に帰ってもいつも一人なんです。だから久しぶりに誰かと一緒にご飯食べたいなぁ?』
本当は違う。今夜は久しぶりにあの人(七瀬純也)が家に帰ってくる。
けれど、今日は家に帰りたくない。
理由は、きっとあの夢のせい。
夢のはずなのに堂城君の唇の味、彼と重ねあった肌の感触が、私の体、心を蝕んで行いく。
(堂城君会いたいよ)
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