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調理に戻る。
水に浸してシャキッともどしたレタスときゅうりとプチトマト。水気を取る。
さて、6時半。転校の手続きはまだだが、この学区だとそろそろ起きないといけない。
起こしに行く。
「悟浄、朝。朝だよ!」
「あさぁ?」
「そう!学校行く為の訓練をするよ?登校班が何時集合かわからないけど。着替えてテーブルにおいで。顔を洗ってきな?」
煎餅を売ってると悟浄が来た
「ぐすっ。ぐすっ。」
「どうかしたか?」
「なんでもねー。」
「朝ごはん出来てるよ。」
テーブルを目指す悟浄。
「いただきます。ぐすっ。ぐすっ。」
「ほんと、どうした?」
食べながら
「こんなクソまずい朝飯、くったことねぇ!俺は独りで食べるのが好きなんだ!」
そっか・・・さとしくんだもんな。
「へいへい。わるーございました。ハハッ。これ、MILO。スプーンで一杯すくって牛乳で溶かして飲んで。」
やっぱり食卓は賑やかじゃないと。清くん、早く戻ってきてよ。
「すいませーん。」
カウンターから声がする。真後ろだから食事とっていても問題がない。
「はーい。ただいま!明日、臨時休業で~す。」
明日、臨時休業ですと言いながら売りさばく。
通りに面してるから許された無断休業。
今回は信頼を裏切らないように事前告知をしなくては。
「おはようございまーす。今日の占い如何ですかー?一個100円でーす!」
「悟浄。」
「少しぐらい手伝うさ。」
「え?悟浄くんて言うの?可愛い~。」
「可愛いよりカッコいいって言われたい。へへっ」
「アハハっ。そっかそっか。カッコいいよ~。うん。わいるど~。」
「ありがとう。」
女子学生にばかうけ。
さて、そろそろお昼になる。
「悟浄、お昼、何食べたい?」
「なんでもいい。」
「それ、一番困る答えかたな?」
カウンターから声がする
「せいちゃん、男の子二人養ってるんだって?」
「あ、後藤さん。そうなんです。今日から。」
流石、話が伝わるのが速い。
「はい、弁当!引っ越し祝いよ。」
「こんにちは~。」
「あれ?学校行ってないの?」
「明日、編入手続きを。」
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