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「そっかそっか。じゃぁ、弁当、あと2ついるね。ちょっと待ってなさい。」
「悟浄!お金渡すから買ってきて!」
「悟浄君て言うの?かっこいいね~。お祝いだからお金はなし!子どもがいちゃ家を離れられないね。まってなさい。」
「ほんと、ありがとうございます。もう小学校1年生なんで商店街のお買い物ぐらいできますよ。もっと甘えて子どもの健康考えて野菜多めで?」
「わかっとるわーい。アハハハハっ。」
子どものお世話が大好きな後藤さん。
今日は後藤さんに頼むことにした。
お昼
「このきんぴら、バカうまー。ひじき煮もうまい。お米自体はケチってるな。不味い。」
「後藤さんの前でそれ言うなよ?」
「ごめんください。」
「はーい。」
「ごめんな?静かに飯、食えなくて。」
「別にいいよ。」
煎餅を売ってテーブルに視線を戻すと清くんがいた。
「びっくりしたぁ。声、かけてよ。」
「もー飲めん。」
「酒くさっ。もしかしてずっと飲んでたの?」
「天帝から許可が下りて、みんなに挨拶回りしたらこうなった。水。」
冷蔵庫から出す。渡す。
「ふ~っ。生き返る。」
「酔いが醒めたら弁当どうぞ。」
数時間後、きんぴらを称える声が後ろから聞こえた。
なんたって修行。肉、魚、米、麦と色々と食事制限があり、蕎麦と野菜と果物で生活していたのだ。その料理に関しては味にうるさい。
後藤さんの今日の弁当は肉、魚がない。山菜とか子どもは絶対に食べないであろうものが入ってるが俺たちには関係ない。
「やっほー!繁盛してる?高円寺まで来たからさーって凄い神気!」
「道士様、中に入って。お茶ぐらいだしますよ。」
「お邪魔しま~す。いっ?!」
「どうしました?」
「天蓬元帥、斉天大聖、捲簾大将・・・あわわわわっ。」
「あー。道教になるとそうなるんですね。」
「3人で生活してるの?」
「今日からね。」
カウンターから声がする
「アマゾンでーす。」
「はーい。」
判子を押す
布団が2セット。
「これで寝れるね~。二人とも。」
「なんか面白い。ちょくちょく来てもいい?」
「道士様なら喜んで。」
「神戸の道士もびっくらこくだろうなぁ。さて、お邪魔しました。」
「え?もう?」
「護符を書かなきゃ。」
「今度は長居してくださいね。」
「ははっ。ありがとう。またね。」
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