番外編 紅孩児の生活

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朝目を覚ますと全身痛かった。 天罰か。 身体の節々が痛い。 腰も痛い。 膝、腰、肘が強烈に痛い。 「くっ。あぐっ。」 苦しんでいるとクッキーを焼いていた八戒が来た。 「おはよー。起きたみたいだね。紅孩児。泣いてるの?もう家出なんて考えるなよ?」 「くっ。あぐっ。」 「紅孩児?!どうしたんだ?!蹲って!どうした?。」 「八戒・・・身体が、身体が痛い・・・。」 「びょ、病院!」 慌てる八戒。 「この時間・・・夜間救急でもないし通常診察でもないし。あと1時間頑張れるか!」 「も・・・問題ない。」 「問題あるでしょ?!」 1時間後 「背中に乗って。首に手を回せるかい?」 初めてのおんぶ・・・・。 八戒は・・・逞しい。 商店街の病院に着くと八戒はとても慌てていて、いつもの八戒じゃない。 「先生、どうでしょう?」 焦ってる。 「特に問題ないね。」 「じゃぁなんで、こんなに丸くなるほど痛むんですか?」 「レントゲンには問題ない。成長痛だよ。」 「よかったぁ。」 胸を撫でおろす八戒。 良くない!俺は痛い! 「足を見せてごらん。」 「うむ。健康的な足の裏。靴もサイズあってるね。」 「そこから来ることもあるんですね?」 「そうそう。すぐ大きくなるからって言って大きめの買うの間違いね?」 「はい。」 「身長は?」 「確か、前回は137センチだったっけな?」 「今、148cmね。」 「え?光、2か月で11cmも伸びたの?!」 「ははぁ、そりゃ痛いよ。11cmは。中村さん。」 「ですね~。」 「とりあえず、整形外科の紹介状書く?」 「成長痛さえ分かればなんとか。」 「中村さん、ニヤニヤしてますよ。」 「だって、成長痛だもん。嬉しいですよ。」 「だなー。特に光くんの場合、特別に感じるものがあるよね。よく頑張った中村さん。」 「はい!」 八戒はこっちの気もしらないでニヤニヤ笑っている。 待合室。 清算が終わり 「帰るよー。はい、乗って。」 超、嬉しそう。 「いい。自分で歩く。いてっ。なんだこれ。」 「はい、乗って。」 帰り道、成長痛の内容を聞いて理解した。 「せいちゃん。お?光ちゃん、何おぶさってんだ?」 「聞いてくださいよ、斎藤さん。斎藤さん様様。成長痛でうごけねぇでやんの。病院の帰り。」 「あはははは。今、もってくるから飲め!」
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