連絡帳

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時間ギリギリに集会場へ入ったため他の児童は集まっていた。 先生が暗い顔をする。 何回か様子を見に来ていたが・・・? 「先生、どうしました?」 「みんな、給食、食べれるかな?って思って。」 豆腐組は冷奴食ってるし。 和菓子屋はみたらし団子食ってるし。 和惣菜屋はだし巻き卵食ってるし。 うちは煎餅とクッキー食ってるし。 小1の胃袋はとても小さい。 急な運動は反動で吐いてしまうためできない。 ふむ・・・。 「先生、お時間は?」 「40分くらい空きますね。」 「じゃんけん列車とハンカチ落としでもさせますかね?」 「あ、いいですね。それ。」 小1。保育園と1歳しか違わない。 じゃんけん列車でお腹を落ち着かせ 3つのグループに分かれてハンカチ落としをする。 見守る俺ら。 悟空と紅孩児は混ざって良いお兄さん役をしている。 「中村さん、引き出し持ってますねー。」 「まぁ、一応、保育士の資格持ってますから。アハ。」 「そうだったんですね。」 その頃 なぜ、こうなった。 1人の弟子に誘導され廟を出た。 椅子に縛り付けられ口枷を咥えさせられている。 どこかのビルの地下室。 「どうやって食えばいいんだ?ちょっと悲鳴を聞くのはなー。」 「首、折るか?」 「血液って身体にどうなの?血抜きした方がいいのかしら?」 3人組。耳が尖っている。人間ではない。この気配、物の怪よりも上。 妖怪と言ったところか。 男が聞いてくる 「どこ食べると霊力あがるの?」 口枷をしているのだ。答えられない。そもそも知らない。 動く人差し指で秘文字を妖怪の身体に飛ばす。植え付ける。 何か策はないのか・・・。 俺を食べる気だ。 「そうねぇ、どこかしら?口枷させてるんだから答えられるわけないじゃない。馬鹿ねー。」 口枷が外される。 「変な事しちゃだめよ?三蔵。」 「私は三蔵ではない。道教の道士だ。」 「うそはダメよん。」 バシっ 頬を叩かれたが手加減された模様。すごい力だ。きっと本気なら今ので逝ってる。 今だ! 秘文字を発動させる。 「え?あ?」 「何よ、あんた。」 「身体が勝手にうごくもんでよ。」 二人の首を捉えた 必死に胸ポケットに食いつく俺。 万が一を考え胸ポケットにいつも護符が入っている。 歯さえ当たれば・・・。
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