連絡帳

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数分後、ぐったりする三人。 紐で縛る。尋問開始。 「なぜ三蔵を食おうとした?!」 悟空、かなり怒ってる。 「食べても霊力は上がらないぞ?」 悟浄も怒ってる。 「誰の命だ?」 睨んでる紅孩児 「「「王子!」」」 「なぜ、このよう輩とご一緒に?」 「人間界に紛れ込んでいる。致し方ない。美里と言われていたな?人間界で暮らしているのか?」 「王子!山は切られ、森は消え。我らの住処がないのです。人間になりすまして過ごす屈辱。我らは桃源郷を目指し・・・霊力が欲しいのです。」 『お話は分かりました。』 「三蔵!出てくんな!って金蝉子か!」 経を読む金蝉子。 光りの橋が出来た。 『渡りなさい。』 彼らが消えるまで経を読み続ける金蝉子。 3人は無事、桃源郷にたどり着いたようだ。 『ふぅ・・・。』 「ふぅ、じゃない金蝉子!お経読んじゃった!」 ああ・・・道士様 ショックで地面に両手をつく道士様。 「金蝉子、これからどうするの?」 「神戸に帰る。私は道教の道士だ。」 もう、限界だと思うの俺だけ? 「道士様、素直に三蔵だと認めちゃった方が楽かと。」 「八戒・・・。」 「そうだぞ!もう三蔵は三蔵。変われないぞ!」 「また、狙われるかもしれませんね。」 「恩だ。全国に命令を出してやろう。」 「紅孩児、それ、逆に集まるから。やめて?」 とりあえず。 「悟空、後藤さんの弁当。」 「悟浄、青果店で果物。」 「紅孩児、蕎麦屋で蕎麦貰ってきて。家で茹でる。」 お金を渡す。 「道士様。とりあえずご飯。」 悟空が帰ってきた。 「よし。ありがとう。」 「後藤さんがスペシャル弁当作ってくれた。」 「はい?」 「宗教上、米が食えない来客が来てるって言ったら作ってくれた。」 ごはんの代わりに玉こんにゃく。きんぴら、フキなどの山菜類、高野豆腐、色々なベジタリアン弁当。 「はい。くだもの。」 「マスカットか。ありがとう。」 「蕎麦8人前。」 「せんきゅー。」 仏教の経典、大声で読んじゃったんだもん、ショックだよなー。 道士様は一言も語らないし、テーブルに突っ伏している。 「はい、道士様、ご飯。起き上がって。」 「そうだ・・・私は道士だ・・・。」 自己暗示か・・・きてるなー。 俺らは食べながら意見を出し合い、今後を考えていた。
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