夏休み

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それは思い出す18年前の記憶。 今もやってるが横浜市民と石川県の子ども達で2週間共同生活とキャンプをする「輪島市子ども長期自然体験村」というものがある。 俺はそれに参加した。 活気にあふれる朝市。 子どもの小遣いでは買えない10万超えの漆器達。 漆芸美術館で飲んだ熱々のお茶。 口当たり良く、握っても陶器みたいに熱くない。 フキ漆のお椀と箸を買うのがやっとだった。 来年はあいつら、参加させよっと。 あ、悟浄がだめだ。小4~中3が対象である。 さてと、帳簿をみるからに・・・300万までだったらいける。 漆器が買える!忙しい毎日!食器は全部100均!これから華やかな世界へ! 1週間後。 羽田空港。 きーーーーーーーーーんっ 「何だ?何だ?」 ごーーーーーーーーーっ 「うわっ。」 「悟空静かに。」 離陸した。ちょっと沈んだ。 「うひっ。腹がくすぐってぇ!」 筋斗雲、乗ってるくせに・・・。 他の二人は? うん。固まってる。 一時間がんば! 能登空港。 ふるさとタクシーに乗り込む。 これに乗らないとタクシー代が凄い事になる。 「ルートイン輪島まで。」 本当は曽々木海岸の民宿浜野屋に行きたかったが忙しい様だ。 体験村の思い出の地、曽々木海岸。 1泊して朝市 ホテルの向かい側だ。 永井豪記念館に入り遊び 体験をさせてくれる塗り太郎へ。 悟空はお椀を。 悟浄はコーヒーカップを。 紅孩児はビールカップを。 俺は御猪口にした。 職人さんが実に丁寧だ。 書き終わり、職人さんの仕上げを待つため塗り太郎の喫茶に入って待つことにした。 抹茶とぜんざい。至福のひととき~。んーんまい! 「1時間ほどかかるし、朝市みてくれば?」 促されて朝市。 「お、藁草履!」 ああ、俺らの必須アイテム。 紐違いで買う。 「かかし、食う?」 「かかし?」 「うずらの卵が頭で、手がウインナー、胴体がフランクフルト。んで、衣つけて揚げてあるの。」 「食う!」 一本裏に入り藤田惣菜店。 揚げてもらう。 食べ歩きながら朝市通りにもどり、つかもとさん えがらまんじゅうを頂く。お茶がサービスなのが助かる。 甘いあんこに餅、クチナシで染めたもち米。うん。体験村の味。
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